2024(R6) TOPICS
- 宗野 文

- 2025年3月31日
- 読了時間: 2分
更新日:2月21日
活動方針
やどかりの里の価値を発信し,
未来を展望するすべての人の尊厳が守られる社会を目指して

所報やどかり「編集後記」より
2025年3月28日(金),生活保護基準引き下げ違憲訴訟「いのちのとりで裁判」の(埼玉訴訟)東京高裁判決「勝訴」(国家賠償請求は棄却)が言い渡されました.
全国29地裁で提起された同種訴訟において,生活保護基準引下げ処分の取消しを認容した控訴審の判決は6件目となります.
10年を超える訴訟の取り組みは機関紙『やどかり』等でレポートしてきました.『響き合う街で112号2025.2月号』でも,訴訟運動全般に関して,詳しく記述されていますので参照していただければと思います.
日本弁護士連合会が提案している「生活保護法改正要綱案(2019年2月14日改訂版)」をご存じでしょうか.
この要綱案のポイントは5つの柱からなり,
①権利性の明確化
②水際作戦を不可能にする制度的保障
③保護基準の決定に対する民主的コントロール
④一歩手前の生活困窮層に対する積極的な支援の実現
⑤ケースワーカーの増員と専門性の確保
が掲げられています.
すべて重要な改正要綱案だと思いますが,特に
①権利性の明確化と
③保護基準の決定に対する民主的コントロールが
最重要ポイントだと考えます.
「保護」という用語が,利用者にはスティグマ(世間から押し付けられた恥や負い目の烙印)を与え,制度運用する公務員に「保護を与えてやっている」という誤った意識を生むことにつながっています.
「生活保障法」に改める法律の名称変更と,用語の置き換え例「被保護者」を「利用者」に,「扶助」を「給付」になど)を求めています.
③については,
今回の「いのちのとりで裁判」に大きく関わっている事項ですが,現行保護基準は厚生労働大臣が定めていますが(生活保護法8条第一項),国会(議員)で議論,決定されるべき事項だ,としています.
ぜひ,この機会に一読してもらい,議論や検討をしてみたいと思いますが,みなさんはどう感じるでしょうか?
少数意見にも耳を傾け,合意形成をはかり,一致点を見出す作業やプロセスが民主主義の本質だと考えますが,一方で「数は力」であり,多くの人たちが関心を寄せている制度で,改正を求めていく「声の多さ,大きさ」を示すことも民主主義なのではないでしょうか.
勇気をもって立ち上がった原告団と力を携えて,運動を継続していきましょう
(所報編集委員会)



