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緊急声明

  • 執筆者の写真: やどかりの里
    やどかりの里
  • 1月15日
  • 読了時間: 3分

更新日:2月21日

生活保護引下げ違憲訴訟最高裁判決を遵守し

生活保護利用者の被害回復,全面補償を求めます


生活保護制度は,障害のある人が親元を離れて自立生活を始めるとき,暮らしを支える大切な制度です.


しかし,2013年からの大幅な引下げにより,日々の食費や光熱水費のやりくりを一層強いられ,友人や親戚との交流,趣味を我慢し,精神的,社会的ダメージを受け続けてきました.


2025年6月27日,最高裁判所は,2013年から行われた生活保護基準の引下げは違法であるとし,原告勝訴,国側に処分の取り消しを命じました.


原告を擁するやどかりの里も,10年に渡る裁判の結実を喜び合いました.


しかしながら,最高裁判決後の国,厚生労働省の態度に,私たちは落胆しました.


総理大臣,厚生労働大臣は原告に真摯に向き合っていません.


国は原告に謝罪もせず,「最高裁判決への対応に関する専門委員会」を立ち上げました.


本来であれば,最高裁判決後,まず裁判の当事者同士が顔を合わせ,国は原告に対して非があったことを認め,謝罪し,今後の対応について意思表明すべきです.


そして,専門委員会では,原告側はヒアリングのみで議論に加われず,厚労省事務方の資料をもとに進められました.


最高裁は,保護基準の改定には「統計等の客観的な数値等との合理的関連性や専門的知見との整合性を欠いてはならないことは当然である」とし,「今後は被保護者のみならず一般国民の理解も得られるよう,丁寧な手続きによる検討が進められ,その結果について意を尽くした説明がされることを期待したい」と述べています.


しかし,わずか3か月の間に,専門委員会は厚労省の資料を十分に精査し,議論を尽くしたのでしょうか.


一般国民もわかるように説明されたとは,とても言えません.


9回の専門委員会を経て,厚労省は2025年11月21日,最高裁判決への対応策を公表しました.


その内容は,すべての生活保護利用世帯に対し,新たに「-2.49%」の調整を行うこと,原告には「特別給付金」として減額分を追加給付するというものでした.


最高裁が減額した保護基準の処分の取り消しを言い渡したにもかかわらず,別の理由づけで減額を行うことは,あまりに司法を軽視しています.


また,引下げによって受けた被害は,原告も原告でない人も変わりありません.


原告に別途支払われるべきものがあるとするならば,それは裁判で求めた国家賠償です.


私たちは,国及び厚労省に対し,この対応策を撤回し,すべての生活保護利用者に対して

速やかに全面的な補償を行うことを求めます.


今回の対応策による減額処分の実施が強行されるのであれば,新たに提起されている不服審査請求(再訴訟)の運動を支援していきます.


二度と同じ過ちを繰り返さないための十分な検証と,当事者の声が反映されるしくみをつくることを求めます.


人間の尊厳を守り,誰もが安心して生活できる「いのちのとりで」としての所得保障制度が必要です.すべての人の生活を支え,生活保護バッシングを生まない社会の実現を強く望みます. 


2026年1月15日

 公益社団法人やどかりの里




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