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写真と 言葉06

東 京子
とても話しやすい人だ。よく笑うし、話題が尽きることがないから、会話が弾む。
「私、久留米よ!よかところよ!」と笑った。
僕も、よかところということは知っていた。そのことが、さぞ嬉しかったのだろう。
「また行きたか〜久留米!」
生まれてから 4 歳まで、久留米市に暮らしていたが、自衛隊に勤務していた父親の転勤が多く、千葉や東京に引っ越した。
高校を卒業した京子さんは、一家で再び久留米に戻り、筑紫女学園英文科に入学した。
「英語が勉強したかったというより、ここしか行くところがなかったのよ。卒業して、銀行員になったの。計算は苦手なのにね」
九州電力本社ビルの1階にあった福岡銀行渡辺通り支店、定期預金課に勤務した。
「でもね、このまま銀行員をしていたら、世間との接点がないから、辞めたのよ。本屋さんに務めたり、料理教室に通ったりしてね」
25 歳で結婚し、二人の子どもに恵まれた。
順風満帆のように思えたが、京子さんの今の居場所が気になった。
「ん〜まあね」と、深くうなずた。
「いろいろな出来事が重なったのよ。精神科医の親戚がいて、診察に行ったら、鬱だって言われてね」
夫とも別れ一人になり、今の暮らしが始まったのだと言う。
「トキワ荘アパート! 家賃が安いし。いいわよ」
すぐに元気な会話に戻った。
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