top of page

やどかりの里の「今」をつなぐもの

執筆者の写真: 宗野 文
宗野 文
8月15日
読了時間: 3分

更新日:10月1日

「未来を拓く つなぐ・つくるプロジェクト」(以下,プロジェクト)が目指しているのは,誰もが,必要なときに人や地域とつながることができ,安心して過ごせる地域をつくることである.


このことは,やどかりの里の各所が日々の活動の中で大切にしていることと重なる.

プロジェクトは,各所の日々の活動をひらき,人と人が出会い,関わりが生まれる機会を広げていくため,地域の催しへの参加やイベントなどに取り組んでいる.


 ……と表現しつつ,「つながりづくり,大事」と思いながらも,忙しい日々の活動に加え,地域のイベントや夏祭りなど多くのお誘いを受ける中で,私は本当に「大事にしている」と言えるのか?そもそも,「つながり」ってなんだろう?という思いが頭をよぎる.


「つながり」言葉は,「繋ぐ」という動詞に由来する.

広辞苑で「繋ぐ」を調べると「①つながること.また,そのもの.②きずな.連繋.関係」とある.物から関係性まで幅広い意味があるという.


はて,やどかりの里にとっての「つながり」とはどんなものなのか?


昨年開催した55周年記念式典には,多くの人や団体の代表が出席された.

やどかりの里の55年の歩みが,多くの人や団体とのつながりに支えられていたことを感じさせられたことを思い出す.


そう思うと,やどかりの里にとっての「つながり」とは,1つ1つの出会いを大切にしながら,無理のない距離で関わりを重ねていくことではないか.

その関わりは,必ずしも深く強いものでなくてもよい.

顔を知っていることや必要な時に思い出すこと,声をかけ合えることも大切なつながりの1つである.


信頼関係は一朝一夕には生まれない.

「人」と「人」が,さまざまな体験を共有し,時間をかけて互いの価値観に触れ,持ちつ持たれつ築いていくものとするならば,その過程には面倒くさいと感じることや手間暇のかかることもあったはずだ.


それでも,その時代の担い手たちが,その時々の出会いや関わりを重ねてきた.

関係のかたちや距離が変わることはあっても,それらが次の活動へと受け継がれてきたからこそ,やどかりの里の「今」があるのだと思う.


近年,やどかりの里だけでなく,さまざまな分野で「つながり」という言葉を目にする.

効率や速さが求められる今,人と人が時間をかけて互いを知り,関係を築くことは,時に遠回りに見える.

しかし,誰かを想い,心を配る関わりは,効率だけで測ることができない.

だからこそ,こうした関わりの意味が,あらためて見直されているのかもしれない.


時代の移り変わりの中で,考え方や働き方が変化している今,やどかりの里の「今」を担う私たちが,誰と,どのような距離で,どのような関係を築き,それを未来へつないでいくのか…….

これまで大切にしてきた「つながりづくり」の礎をあらためて確認し,日々の活動につなげていきたい.   


(宗野 文)


bottom of page